2025年8月24日 聖霊降臨節第12主日礼拝説教要旨
「蛇のように賢く、鳩のように素直に」 小笠原純牧師
マタイによる福音書 10:16-25節
みなさん、蛇はお好きですか。だいたい嫌いな人が多いでしょう。その理由に「蛇はなんかぬるぬるとして気持ちが悪そう」ということがあります。しかし蛇に触ってみると、別に蛇はぬるぬるなんかしていないわけです。鳩は平和の象徴として用いられます。でも実際は攻撃的な鳥だと言われます。まあそんなことを考えていくと、案外、私たちの世の中は、いろいろな誤解や思い違いがあったりします。私たちも誤解を受けて、嫌な感じになってしまったりすることがあります。また逆に私たち自身も誤解をして人を傷つけたりします。
イエスさまは「蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい」と言われました。このことは迫害の時代だけでなく、私たちがいまの時代を生きるうえでも大切なことだと思います。誤解を受けたり、思い違いがあったりと、ごたごたがあったりする私たちの日常生活です。「あーすればよかった、こーすればよかった」と、くよくよと考えたり、「あー、もう嫌になった」と叫び声をあげたりしてしまいます。でもまあ、そのあと、やっぱり神さまがよき道を示してくださる。神さまがいいことをご用意してくださると、信じる者でありたいと思います。仲たがいをしてしまったときも、和解の主イエス・キリストがとりなしてくださることを信じて、歩んでいきたいと思います。
私たちが裁きあって、互いに仲たがいをするのであれば、それは本当の敵の思うつぼだと、イエスさまは言われます。一番大切なことは、神さまに対して素直であるということです。神さまを信じて、神さまにお委ねするということです。日常の生活の中で、人間のことばかり考えて、「あー、だめだ」「やっぱりうまくいかなかった」「あの人とはどうもうまくつき合うことができない」「もう、なにもかもいやになった」、そんなふうに考えるのではなくて、まず神さまに対して素直になろうというのです。うまくいかないことがあるけど、神さまにお委ねしよう。神さまがよき道を備えてくださることを信じよう。神さま、ごめんなさい。またわたしはだめなことをしてしまいました。神さま、今日も一日、ありがとうございました。そんなふうに、神さまに対して素直でありたいと思います。
私たちはみんな神さまから愛され、生かされています。神さまにお委ねして歩みましょう。私たちを救うために、イエス・キリストを送ってくださった神さまは、みなさんに良き明日を用意してくださっています。