2023年10月13日金曜日

2023年10月8日

 2023年10月8日 聖霊降臨節第20主日礼拝説教要旨

「ごめんね。いいよ。謝罪と赦し。」 小笠原純牧師

  ルカによる福音書 17:1-10節

 いろいろな組織が不祥事を起こし、謝罪会見を行います。やはり悪かったことをしっかりと謝罪し、誠実に対応していくということを大切にする社会であったほしいと思います。ウソやごまかしが幅を利かすようになると、私たちの社会はとめどもなく衰退していくだろうと思います。

 今日の聖書の箇所は「赦し、信仰、奉仕」という表題のついた聖書の箇所です。赦し、信仰、奉仕という個別のことが書かれてあるわけですが、しかし赦し、信仰、奉仕ということを通して、クリスチャンとしての生き方、どのように神さまに向き合いつつ、私たちが私たちの人生を歩んでいくのかということが書かれてあります。

 私たちはいつのまにか自分の力で生きているような気持ちになってしまいます。「わたしはこんなにしっかりと生きているのに、あの人はどうして失敗したり、罪を犯したりするのだ。怠け者だからだ。悪い奴だからだ」。そうした思いになり、人の失敗や罪を赦すことができないという思いが強くなります。しかし自分の力で生きていると思って高慢になっている私たちに、弱い立場の人をつまずかせるようなことをしてはいけない。またあなたに対して罪を犯した人を赦してあげなさいと、イエスさまは言われます。

 また自分の力で生きていると思っている私たちが、「わたしどもの信仰を増してください」と願うときに、「あなたの信仰が深いとか、信仰熱心だということが大切なのではなく、信仰の弱いあなたのことを愛してくださっている神さまの憐れみに気づくことが大切なのだと、イエスさまは言われたのです。

 そして神さまが私たちに託してくださった能力を生かして、神さまの前に立つ者として、仕える生き方をしなさいと、イエスさまは私たちに言われました。高慢な思いになるのではなく、あなたに託された良き業を誠実に行なっていくような生き方でありなさいと、イエスさまは言われました。

 神さまがイエス・キリストのゆえに、私たちを赦してくださり、そのイエスさまが私たちに言われるのです。「もし兄弟が罪を犯したら、戒めなさい。そして、悔い改めれば、赦してやりなさい」。私たちは欠けたところも多いですから、失敗をしたり、傷つけあったりすることもあります。ですから補い合い、赦しあい、支え合って生きていきます。そしてそうした誠実な私たちの歩みを、神さまは導いてくださり、支えてくださいます。


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