2025年7月27日 聖霊降臨節第8主日礼拝説教要旨
「落ち着いて考え、前に進む」 小笠原純牧師
マタイによる福音書 7:15-29節
女優の長澤まさみは、「自分が他人の領域に入る際に大事なのは、相手へ敬意を払うこと」(CALSSY,2025.4.28)と言っています。倫理観をもって、互いに尊敬しあって生きていくということは、とても大切なことなのだと思わされました。
何が本当か、何がうそなのかが判断がつきにくい社会になりました。「警察を名乗ってかかってくる電話は、詐欺の電話です」という電話が、警察からかかってきます。この電話ははたして警察からかかってきた電話なのか。「クレタ人はいつもうそつき」(テトス1章12節)と言っているクレタ人のような話です。
「偽預言者を警戒しなさい」「偽警察を警戒しなさい」。詐欺事件やフェイクニュースにあふれた私たちの社会です。なかなか大変な世の中ですが、私たちはイエスさまの教えを大切にして、落ち着いて考え、前に進んでいきます。
人にだまされないということも大切ですが、しかしもっと大切なことは自分がどのように生きるのかということです。ということで、何を土台にして生きていくのかということが問われるわけです。「家と土台」という聖書の箇所では、そもそもはイエスさまの言葉を聞いて行なうか、行なわないかということが問われているわけです。しかし読む私たちは、「何を土台にして生きていくのか」ということが気になるわけです。そしてそれは「何を土台として生きていくのか」ということは、とても大切なことであるからです。いいかげんなものを土台にしていては、人生をあやまってしまうのです。私たちは確かな土台として、イエス・キリストにより頼んで生きていきます。
今日の聖書の箇所は、イエスさまの大切な教えが書いてあると言われる、山上の説教の最後のところにあたります。山上の説教は、マタイによる福音書5章からはじまり、7章で終わります。
イエスさまは「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい」と言われました。イエスさまは「あなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」と言われました。イエスさまは「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」と言われました。イエスさまは「富は、天に積みなさい」と言われました。イエスさまは「人を裁くな」と言われました。イエスさまは「狭き門から入りなさい」と言われました。
イエスさまの教えを土台として、イエスさまから離れることなく、歩んでいきたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿