2020年9月13日 聖霊降臨節第16主日礼拝説教要旨
「神に属する者」 小笠原純牧師
ヨハネによる福音書 8:37ー47節
深澤真紀『平成男子図鑑 リスペクト男子としらふ男子』(日経BP社)によると、「平成男子」の世代は、「リスペクト男子」なのだそうです。【リスペクト男子は、自分の地元や友達や家族をけなす人を、けっしてリスペクトしません。彼らときちんと付き合うためには、まず自分たちが他者をきちんとリスペクトすることから始めるべきでしょう】。
「イエスさまもリスペクトしていました」と言いたいところですが、今日の聖書の箇所を読んで、目が点になりました。イエスさま、けんか腰です。ヨハネによる福音書のイエスさまは、キリスト教がユダヤ教から独立していくという事情が反映されています。他の福音書のイエスさまに比べると、激しくユダヤ人たちやファリサイ派の人々を批判しています。
ヨハネによる福音書には、「イエスさまに従うのか」「イエスさまに従わないのか」の二つに一つという語りが多く出てきます。「今、あなたたちは、神から聞いた真理をあなたたちに語っているこのわたしを、殺そうとしている」「あなたたちは、悪魔である父から出た者であって、その父の欲望を満たしたいと思っている」。真理に従うのか、従わないのか。神さまに従うのか、悪魔に従うのか。
しかしこの【神に属する者は神の言葉を聞く。あなたたちが聞かないのは神に属していないからである】という言葉は、「神に属するか」「神に属さないか」という問いかけであるのと同時に、「あなたたちは神に属する者である」という宣言でもあります。イエスさまは私たちに、「あなたたちは神に属するものなのだ」と言っていられます。だから神さまの言葉を聞く幸いに預かっているのだと、イエスさまは言われます。
私たちは神さまに属する者として、神さまの祝福を受けた者として創られています(創世記1章)。そういう意味では、私たちはひとりひとり「リスペクト」された者として創られているのです。私たちは神さまの「良きものができた」との祝福の中で創造され、そして神さまに似せて創られたのです。
イエスさまは【神に属する者は神の言葉を聞く】と言われました。私たちは神さまに属する者として、神さまの言葉を聞きつつ歩んでいきましょう。
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