2020年4月6日月曜日

2020年4月5日

2020年4月5日 主日礼拝説教要旨
  「イエスさまはろばの子に乗って」 小笠原純牧師
    ヨハネによる福音書12章12-16節
 こころがぎすぎすとしているなあと思えるようなとき、わたしはお気に入りの映画のDVDを見て、こころを整えることにしています。こころ休まるお気に入りの映画というのが、いくつかわたしにはありますが、よく見るのが、中山美穂主演、岩井俊二監督の「Love Letter」という映画です。この「Love Letter」という映画は、亡くなった人の思い出が語られていくという点で、聖書の福音書に似ています。聖書の福音書も、イエス・キリストという亡くなった人について書かれた書物であるからです。そして福音書には、イエス・キリストの良き思い出が記されています。イエスさまのお弟子さんたちは、イエスさまが天に帰られたあと、イエスさまとの良き思い出を思い起こしながら、イエスさまの歩みを人々に伝えていきました。その良き思い出の一つが、棕櫚の主日、イエスさまがエルサレムにやってこられたときの思い出です。
 棕櫚の主日の出来事は、ただ十字架への道を思わせる悲しみの出来事であるのかというと、それだけはないような気がします。大勢の群衆が、イエスさまがエルサレムに来られるのを聞いて、なつめやしの枝をもって迎えました。そしてみんな「ホサナ、ホサナ。私たちを救ってください」「イエスさまに神さまの祝福がありますように」と言いつつ、迎えます。もちろん移ろいやすい人々であり、支配者によってだまされたり、弱さを抱える人々であることを、イエスさまは知っておられただろうと思います。しかしそうした人々を裁かれるのではなく、イエスさまは愛をもって、人々を受け入れられました。そしてその証しとして、イエスさまは軍馬に乗るのではなく、ろばの子に乗って、エルサレムにやって来られたのです。そしてそのことによって、どんなときも神さまの愛の中にあることを、イエスさまは私たちに教えてくださいました。
 イエスさまはどんなに愚かな私たちであったとしても、私たちを赦し、私たちの代わりに、私たちの罪のために十字架についてくださいます。そしてその証しとして、イエスさまはろばの子に乗って、エルサレムにやって来られました。軍馬に乗って、私たちを裁くために来られたのではなく、ろばの子に乗って、私たちを暖く迎えてくださるためにきてくださいました。  イエス・キリストは私たちの罪のために十字架についてくださり、私たちを神さまの愛のうちに招いてくださっています。私たちは生涯、「ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように」と誉めたたえつつ、歩んで行きましょう。

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