2022 年 6 月 12 日 聖霊降臨節第2主日礼拝説教要旨
「わたしはだれ。あなたはわたしの愛する子。」 小笠原純牧師
マルコによる福音書 1:9-11 節
マリリン・モンロー主演の映画に「お熱いのがお好き」の題名は、イギリス童謡の「マザー・グース」に由来します。「お熱いのが好きな人もいれば 冷たいのが好きな人もいる 中には 9 日前から鍋に残っているのが好きな人もいる」。いろいろな人がいるということが良いことなのだということがあるのでしょう。マリリン・モンローは、「アメリカのセックスシンボル」というように言われ、いまでも
偶像化されています。しかしマリリン・モンロー自身はいつまでも「アメリカのセックスシンボル」と言われることが嫌だったと言われています。
私たちはよく人からどのように見られるのかということに、こころを惑わします。そしてできればよく見られたいと思います。自分を押し殺してでも、人からの評価に自分を近づけたいと思ったりします。しかし、あまり人の評価ばかりを気にしていると、いったい自分は何者であるのかということがわからなくなります。自分がどのように生きたいのか、自分は何を大切にしていきていきたいのか。そうした人生における大切な問いを見失ってします。
「わたしはだれなのか」。人からの評価にさらされ、自分はだめな人間ではないかと沈みがちな、私たちに対して、神さまは言われます。「あなたはわたしの愛す
る子、わたしの心に適う者」。私たちにとって大切なことは、私たちが神さまから愛されているということです。私たちが何かができることが大切なのではありません。私たちが神さまから愛されているということが大切なのです。私たちが神さまからの愛を受けて生きている、神さまの愛する子であることが大切なのです。
使徒パウロは、「信仰による義」ということを言い、救いは私たちが何かをすることによって与えられるものではなく、神さまから無償で、神さまの憐れみによって、神さまの愛によって与えられるものだと言いました。使徒パウロは私たちがなにかできることが大切なのではなく、神さまが私たちを愛して下さっているということが大切なのだと言いました。
「わたしはだれなのか」という問いに対して、私たちは「わたしは神さまの愛する子。神さまの御心に適う者」と答えます。私たちは神さまから愛されている一人一人、かけがえのない神さまの子です。神さまは私たちのことを愛してくださり、「あなたはわたしの愛する子」「あなたはわたしの心に適う者」と、私たちを祝福してくださっています。神さまの愛のうちを、安心して歩んでいきましょう。
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