2023年4月23日 復活節第3主日礼拝説教要旨
「平和がある。平安がある。」 小笠原純牧師
ルカによる福音書 24:36-43節
ウクライナ戦争も続き、私たちも先が見えず、不安な気持ちになります。私たちはいろいろな不安を抱えて生きています。
イエスさまは弟子たちにその姿を現され、そして弟子たちの真ん中に立たれました。そしてイエスさまは弟子たちに「あなたがたに平和があるように」と言われました。イエスさまの姿を見た弟子たちは恐れます。そして自分たちがイエスさまの亡霊を見ているのだと思いました。イエスさまが復活されたということを信じることはできませんでした。
イエスさまのお弟子さんたちは、このときだけが不安であったということではなく、不安なことにいろいろと出くわします。ルカによる福音書8章22節以下に、「突風を静める」という表題のついた聖書の箇所があります。初代教会がいろいろな迫害を経験し、教会に集う人たちの不安が、イエスさまと弟子たちが乗っている舟が突風で沈みそうになる様子に表れているというふうに言われたりします。初代教会の人たちもなにかと不安でありました。
よみがえられたイエスさまは弟子たちの前にその姿を現され、「あなたがたに平和があるように」と言われました。そして恐れおののいている弟子たちに、「なぜ、うろたえているのか」と言われ、弟子たちを落ち着くようにと諭されました。私たちも臆病な者ですから、いろいろなことで浮き足立ってしまい、こころを騒がせてしまいます。不安になってしまいます。
「平和」という言葉は、ヘブライ語で「シャローム」という言葉です。「シャローム」は「平和」というだけでなく、もう少し広い意味をもつ言葉です。「救済」とか「健在」とか「順調」とか、そして「平安」です。神さまの平安がありますようにという意味の言葉です。私たちの教会の名前は、「平安教会」です。「皆様のうえに、神さまの平安がありますように」と記すたびに、わたしは平安教会の牧師として、「そうだよ。私たちは神さまの平安が満ちあふれた教会なのだ」と思います。
「平和がある。平安がある」。イエスさまは私たちの教会の歩みを祝福してくださり、そして私たちに神さまの平安のうちに歩むことを告げ知らせてくださいます。「あなたがたに平和があるように」「あなたがたに平安があるように」「うろたえることなく、神さまを信じて歩みなさい」「神さまはいつもあなたと共にいてくださり、あなたを祝福してくださる」。
イエスさまの招きに応えて、こころ平安に歩んでいきましょう。