2024年10月27日 降誕前第9主日礼拝説教要旨
「わたしは神さまのすてきな人」 小笠原純牧師
マタイによる福音書 10:28-33節
ポスト・イットは1980年に3M(スリーエム)という会社が発売をしました。ポスト・イットは、失敗から生まれた製品です。「ああ、失敗だった」と思えることであっても、状況が変わったり、用いられ方が変わったりすることによって、「いや、ぜんぜん、失敗ということじゃなかった」というようなことも起こります。
イエスさまは「だれでも人々の前で自分をわたしの仲間であると言い表す者は、わたしも天の父の前で、その人をわたしの仲間であると言い表す。しかし、人々の前でわたしを知らないと言う者は、わたしも天の父の前で、その人を知らないと言う」と言われました。
イエスさまは二つに一つ、どちらかだと言われるわけです。私たちは信仰の弱い者ですから、「二つに一つ」とか、「どちらかだ」というふうに言われると、もうどうしたら良いのかわからなくなります。イエスさまは「二つに一つ」「どちらかだ」というふうに言われるわけですが、しかし同時に神さまは力強い方であり、その力強い方が、私たちを守り導いてくださっていると教えてくださいます。
私たちは神さまの大いなる御手のうちに守られているのです。私たちは信仰の弱い者で、すぐに恐れたり、だめだと思ったりするけれども、私たちの失敗を良いものに変えてくださる神さまがおられます。使徒ペトロは、イエスさまのことを三度知らないと言いました。イエスさまのお弟子さんたちは、イエスさまが十字架につけられたときに、みんな逃げ出してしまいました。そうした失敗をしたわけですが、しかしその失敗を、神さまは豊かに用いてくださり、弟子たちが悔い改めて歩み出す信仰を与えてくださいました。
大切なことは、「私たちが失敗をする愚かな人間である」ということではありません。神さまが私たちのことを愛してくださっているということが大切なのです。「だから、恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている」と、イエスさまは言われました。イエスさまは私たちが「神さまのすてきな人」なのだと言われました。
神さまは小さな雀をも心にとめておられる。あなたの髪の毛一本のことも、神さまは気にかけてくださっている。あなたは神さまのすてきな人なのだ。だから「恐れるな」。恐れず、神さまを信じて歩んでいきなさい。神さまが私たちを愛してくださっています。そのことをしっかりと受けとめて歩んでいきたいと思います。
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