2020年7月26日 聖霊降臨節第9主日礼拝説教要旨
「イエスさまが来てくださる」 小笠原純牧師
ヨハネによる福音書 6:16-21節
ことさら差別している気がなくても、社会システムが差別を下支えしているようなこともあります。映画の撮影などのときに、照明が使われますが、こうした照明は、白人を基準に合わせられることが多いそうです。白人の俳優を基準に照明が当てられると、アジア系の俳優はくすんで見えるそうです。
イエスさまの弟子たちは、自分たちだけで舟にのり、ガリラヤ湖の向こう岸のカファルナウムに出かけます。しかしそのとき強い風が吹いて、湖が荒れ始めました。弟子たちが不安になったとき、イエスさまが湖の上を歩いて、弟子たちのところにきてくださいました。
弟子たちと同じように、私たちもいろいろな不安にかられることがあります。私たちはまじめなところがありますから、自分の力で何とかなるのではないかと思って、一生懸命に頑張ります。しかし自分の力では何ともならないような出来事に出会い、やっぱり不安になることがあります。
不安な私たちに光を当ててくださり、見守ってくださっているイエスさまがおられます。まさにイエスさまは「わたし」のところに来てくださるのです。わたしが救いを求めて、「イエスさま、きてください」と祈るとき、イエスさまはわたしのところにきてくださるのです。映画撮影の照明とは違って、イエスさまの救いの光は、わたしに当てられているのです。
新型コロナウイルスの感染の拡大は、世界中でなかなかおさまる気配がありません。大国と言われる国は、このときにも自分の国の勝手で支配力を強めようとしていたり、世界のいろいろなところで暴力的な差別事件が起こったりします。
しかし、イエス・キリストは私たちに言われます。「わたしだ。恐れることはない」。私たちはこの言葉を信じて歩みたいと思います。イエスさまは必ず、私たちのところにきてくださり、不安な私たちに御手をのべてくださり、私たちを守ってくださいます。
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