2020年10月18日 聖霊降臨節第21主日礼拝説教要旨
「ここにあった。神さまの愛が。」 小笠原純牧師
ヨハネによる福音書 17:13ー26節
『オズの魔法使い』は1900年、いまから120年前に書かれました。アメリカ人によってかかれた、はじめてのアメリカの本格的ファンタジーと言われています。ドロシーは竜巻によって飛ばされて、オズの国にやってきました。ドロシーはカンザスに帰るために、とうもろこし畑のかかし、ブリキのきこり、おくびょうなライオンと一緒に、願いをかなえてくれると言われるオズの魔法使いのところに行きます。かかし、きこり、ライオンに、オズの魔法使いは、「もうあなたたちはすでにそれらをもっているじゃないか」と言います。かかし、きこり、ライオンは自分にはないものと思い、旅をしているわけですが、でも実際にはもうすでにそれをもっているのです。
私たちもどちらかと言いますと、「オズの魔法使い」の、かかしや、ブリキのきこりや、おくびょうなライオンのような感じがします。「わたしって、だめだなあ」「わたし、やっぱりどうしようもない悪い人間じゃないのかなあ」「わたしは神さまからの祝福からもれているのではないだろうか」と思えることが多いです。
そんな気持ちになってしまう私たちですけれども、イエスさまは「あなたたちは神さまの愛の内にあるのだ」と言われます。あなたたちはすぐに神さまから見捨てられているのではないかとか思うけれども、そうではない。あなたたちは神さまの愛の内にある。イエスさまは【父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。彼らもわたしたちの内にいるようにしてください】(ヨハネ福音書17章21節)と祈られました。
神さまがイエスさまの内におられ、私たちもイエスさまと神さまの内にいる。神さまとイエスさまと私たちは一つである。神さまの愛が私たちと包み込んでいる。あなたたちは鈍感なので気がついていないけれども、ここに神さまの愛がある。
「神さまの愛が、ここにある」と、イエスさまは言われます。そうした大いなる祝福のうちに、私たちが置かれていることを、感謝をもって受け入れたいと思います。そして神さまの平安のうちを安心して歩んでいきましょう。
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