2021年3月4日木曜日

2021年2月28日

 2021年2月28日 受難節第2主日礼拝説教要旨

   「イエスさまと一緒に働く喜び」 小笠原純牧師

    マタイによる福音書 12:22-32節

 イエスさまはファリサイ派の人々から、「イエスは悪霊の仲間だ。悪霊の力で悪霊を追い出している」というふうに言われました。それに対してイエスさまは言われました。悪魔が悪魔を追い出すというのであれば、それは内輪もめになってしまう。そうしたら悪魔の国は成り立たないだろう。悪魔は私たちのように愚かではないから、内輪もめなどしない。

 私たちの教会が属しています日本基督教団は、いろいろな教派が合同した、合同教会です。京都教区は比較的同じ教派・伝統の教会が多いですが、わたしが以前いました大阪教区はいろいろな教派・伝統をもつ教会があり、考え方も同じではありませんでした。でもいろいろな教派・立場の人たちがいるということの豊かさというのもあるわけです。

 日本での教会合同の話は、新島襄の時代にもありました。新島襄は、当時の教会の合同については消極的であったと言われています。ただ新島襄はこんなことも言っています。「教派や教義に相違があることは望ましいことかもしれない。しかし教派・教義は魂の救いのための主たる手段ではない。我らの救い主がなさったように、罪人たちに真理を与えること、これこそが先ずなされなくてはならない。真の敬虔さをもってそれをなす人は誰でも、教派、教義以上の存在だ。教派や教義に心奪われて、本質を見落とさないようにしよう」(P.237)(『新島襄365』)。

 私たちはこころの弱い者ですから、いつのまにか高慢になってしまい、人を傷つけてしまったりします。バカにされたような気になってしまい、思わず大きな声をあげてしまうというようなことがあったりします。また熱心のあまりに、その人の気持ちを考えることなく、「これが正しいのだ」と押し付けるようなことをしてしまうときもあります。謙虚な思いを忘れてしまい、自分だけが正しいとの思いに取りつかれてしまうこともあります。

 そうした弱さもある私たちですが、私たちはイエスさまと共に、神さまの愛を、神さまの御言葉を、世の人々に届けたいと思います。私たちはそのことのために、神さまによって教会に招かれているのです。私たちと同じように、神さまの愛を、神さまの慰めの御言葉を必要としている人々がおられます。慰めを待ち望み、心の平安を求めておられる人々がおられます。そうした人たちのところに、神さまのことを伝えていきたいと思います。


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