2021年9月26日 聖霊降臨節第19主日礼拝説教要旨
「私たちの救い主」 山下毅牧師
ヨハネによる福音書 1:1-18節
キリスト者の作家三浦綾子さん著書『海嶺』は、尾張の船乗りあった、岩吉・久吉・音吉が遭難し、1年2か月太平洋上を漂流し、さまざまなつらい体験をし、ぐるりと世界を周って英国からマカオに連れてこられまして、日本に帰ろうとして、挫折する物語です。この三人がマカオに居ました時、ドイツ人のギュツラフ宣教師に出会い、共に力を合わせて、『ヨハネによる福音書』『ヨハネの手紙Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ』を日本語に翻訳します。――そして、「ハジマリニカシコイモノゴザル コノカシコイモノ ゴクラクトトモニゴザル」と訳し始めました。この箇所(1節-18節)の中心は、14節です「カシコイモノワ ニンゲンニナラアタ ワタシドモ トモニオッタ ワタクシドモ ヒトノクライヲミタ クライハ チチノヒトムスコ オンゲイホントニイイパイ」です。この翻訳は、漁師の言葉であり、庶民の言葉であり、日本の最初のプロテスタントの翻訳であり、この翻訳には「生きて、命がある」と評価されています。イエス・キリスト私たち人間を救うためにこの世に来てくださいました。この歴史の中にイエスは私たちの罪を贖うために十字架を負い、死にて葬られましたが、復活を成し遂げられました。――私は毎週「朝祷会」に出席していますが、そのメンバーの中に、京都大学医学部教授である、高橋裕子先生が出席されています。高橋先生は7年前に、主の恵みにより、復活のイエスに出会われるという、誠に劇的な、恵みに溢れる体験をなさいました。本当に驚きました。先生はそれまで、キリスト教には関心がなかったのですが、その後洗礼を受け、熱心なクルスチャンになり、現在活躍されています。――ブールハルトは「――神に対して身を起こし、わが父よ、わが父よ、と呼び求める者に、わたしたちどんな人間であろうと、うちのめされていようと、神の国の支配が始まり、御心が行われる」と述べられています。
イエス・キリストを見上げ、イエスを信じる者こそ、恵まれた存在であり、真実の世界を歩むことが出来ます。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた」。三浦綾子さんの小説『海嶺』の船乗り達も、大変は苦労をして、生き抜きました。わたしたちも、人生の中でいろいろな困難があります。しかしその時、私たちと共に、復活のイエス・キリストが歩んで下さいます。私たちは、主を喜びつつ、感謝しつつ、祈りつつ日々を歩みたいと思います。
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