2021年10月31日 降誕前第7主日礼拝説教要旨
「今日の宗教改革」 山下毅牧師
ルカによる福音書 12:49-53節
「わたしが来たのは、地上に火を投ずるためである。その火が既に燃えていたらと、どんなに願っていることか」。神の権威のもとに、主はこのような言葉を宣たまいました。イエスの言葉に従い、地上に火を投じた人として、マルティン・ルターを覚えます。
10月31日は、宗教改革記念日です。ルターの闘いは、ウィッテンベルク城教会の扉に95ヶ条のテーゼを張り付け贖宥状批判の公開討論を呼びかけたとことに始まりました。その反響は、大きく全ヨーロッパを包むに至ります。色々の経過の後、ルターはウォルムスの帝国議会に召喚されます。そこで、「聖書の証言は正しく、自分が書いた書物は、取り消すことが出来ない」と証言し「わたしはここに立っている」と述べます。――その精神は、第二次大戦での教会闘争にも受け継がれ、現代の私たちキリスト者も学ぶべきものがあります。その後ルターはワルトブルク城にて、ドイツ語訳聖書の翻訳を完成します。
宗教改革における最も重要なことは、私たち自身がみ言葉により、造り変えられることです。それにはどうすれば良いか。ルターは「聖書の読み方」を明快に教えます。第一に聖書を読む時は、神に聖霊を与えて下さるように求め、祈りつつ読むこと、第二に、黙想し、聖書を繰り返し読み、聖霊が語られることを熱心に聞くべきです。第三に、人生において、試練に出会う時、試練の中でこそ、聖書を読むべきです。その時、聖書が人生にとってすばらしいものであることが分かります。――ルターはいろいろなことを語りますが、「神は愛であり、その愛にとどまるものは、神にとどまり、神がその者にとどまります。神の燃えさかる愛は、すべての不純物を燃やします。」「神は私たちの罪を赦して下さり、それと関連して、パウロの『義人は信仰によって生きる』の「義」は裁きの意味でなく、赦しに値しないものを赦し、立ち直らせるものです」「神の前では悩みをすべて打ち明けなさい。神は喜んで、聞き、助け、諭を与えてくださいます」「キリストは復活されました。そのことを深く信じ、信仰を堅くしなさい」と述べています。「キリストを信じること」をとおして全く違う形で聖霊があなたの生の中に入って来られます、私たち自身の中で生命――神の生命であると同時にあなたの生命となられます。そのことを通して私は新しく変えてくださいます。そのことをルターは述べています。
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