2022年8月21日 聖霊降臨節第12主日礼拝説教要旨
「イエスさまは幼子を抱き上げた」 小笠原純牧師
マルコによる福音書 10:13-16節
若井克子さんの『東大教授 若年性アルツハイマーになる』は、若井克子さんの夫の若井晋さんが若年性アルツハイマー病になり、そして天に召されるまでのことについて書かれてあります。若井克子さんと若井晋さんはクリスチャンでした。若井克子さんと若井晋さんは、若井晋さんがアルツハイマー病になったことを、ご自分たちの信仰をよりどころにしながら、その出来事を受けとめていきます。「彼は若年性アルツハイマー病になって、知識を、地位を、職を失った。世間からは「天国から地獄に落ちた」ように見えるかもしれない。だが私には、むしろ、すべて失ったことで「あるがまま」を得て、信仰の、人生の本質に触れたように感じられるのだ。 ーー若井克子」。
人々はイエスさまのところに、自分たちの子供たちを連れてきました。イエスさまに触れてもらって、神さまからの祝福をいただこうと考えたからでした。しかしイエスさまのお弟子さんたちは、イエスさまのところに子供たちを連れてくる人たちを叱ります。
私たちの社会は助け合いによって作られている社会です。どんな人も病気になることがありますし、小さなこどもたちは自分の力で生きていくことはできません。小さいこどものときもそうですが、年を取るとやはり自分の力だけで生きていくことはできません。しかしどんなときも、どんな人もみんな、神さまから与えられた命を生きているのです。
子供たちのように力の弱い人たち、立場の弱い人たちを、邪魔者扱いすることは、神さまの御心に反することだ。神さまの国は子供たちのような力の弱い人たち、立場の弱い人たちのものなのだと、イエスさまは言われました。
「はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」と、イエスさまは言われました。あなたたちが見習わなければならないのは子供たちだ。あなたたちはこの世の力を頼りにして、自分の力で生きていると思い込んでいるけれども、それは大きな間違いだ。あなたたちは自分の力で生きているのではなく、神さまから与えられた命を生きているのだ。だから子供たちのように、素直に神さまを信じ、神さまにより頼んで生きていきなさい。神さまはあなたたちのことを愛し、あなたたちのことを守ってくださる。
イエスさまは子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福されました。イエスさまは私たちをも祝福してくださっています。イエスさまを信じ、私たちの社会が分かち合いの良き社会でありますようにとの祈りをもって歩んでいきたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿