2022年12月23日金曜日

2022年12月18日

 2022年12月18日 待降節第4主日礼拝説教要旨

  「神さまの愛に包まれて」 小笠原純牧師

    ルカによる福音書 1:26ー38a節


 マリアがイエスさまの母になるということは、マリアにとって大きな恵みでありました。しかしマリアはこのことのゆえに、大きな悲しみを経験します。イエスさまは私たちの救い主として、十字架につけられるために、この世に来られたのです。マリアはわが子が、十字架につけられて、人々にののしられながら殺されるという悲しみの経験をするのです。マリアの戸惑いや不安は、取り越し苦労ではなく、もともとマリアへの祝福と一体になっていることでした。しかしマリアはそうしたことも含めて、神さまからの祝福を受け入れたのでした。

 経済学者の暉峻淑子さんは、『サンタクロースってほんとにいるの?』(福音館書店)という絵本を書いています。暉峻淑子さんは難民を支援するNGOの活動を通して、多くの現代のサンタクロースに出会ったと言います。多くの善意に出会ったわけです。それは大きな恵みであったと思います。でもまた同時に悪意に出会うこともあったようです。

 マリアのところにもたらされた祝福は、戸惑いと共にやってきました。私たちの住んでいる世界は、いろいろなことがあります。私たちはいつもいつも順風のなか、にこにこと歩むことはできないでしょう。悩みがあったり、戸惑いがあったり、悲しみを経験したり、人に裏切られたり、人から誤解されたりすることがあるでしょう。マリアの生涯もやはりそうでした。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」と天使ガブリエルから祝福を受けた、マリアの生涯は、絵に描いたような幸せな生涯ではありませんでした。しかしマリアは、そのときどきの戸惑いのなかで、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」という信仰に生きたのでした。そうしたマリアを、神さまは豊かに祝福してくださいました。

 マリアを祝福してくださった神さまは、私たちをも豊かに祝福してくださいます。神さまは私たちのために、イエスさまを送ってくださいました。イエスさまはいつも私たちと共におられます。

 「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」。

 「恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた」。

 「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む」。

 私たちは神さまの愛に包まれています。力ある方が、私たちを守り、祝福してくださっています。神さまの愛に包まれて、イエスさまと共に、こころ平安に歩みましょう。


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