2023年5月28日 聖霊降臨節第1主日礼拝説教要旨
「良いものを与えてくださる神さま」 小笠原純牧師
ルカによる福音書 11:1-13節
ペンテコステ、おめでとうございます。
弟子たちはイエスさまにお祈りを教えてほしいと言い、イエスさまは「主の祈り」を教えられ、神さまに熱心に祈ることの大切さを伝えられました。
わたしが保育園で初めて園長として働くようになったとき、若い保育士の女性が、保育経験のないわたしに大切なことを教えてくれました。それは、「こどもが『これしてほしい』と言って、『あとでね』と応えた時は、かならずあとでそのことをしてあげてくださいね」ということです。こどもに頼まれたとき、「あとでね」と言うことがあるわけです。でも忘れてしまったりすることが出てきます。でもこどもは「あとでね」と言われたら、覚えていて「あとでしてくれるのだ」と思って、ずっと待っています。でも「あとでね」と言われても、それをあとで行うことがなければ、「あとでね」という言葉は、むなしい言葉になってしまいます。人に対する基本的な信頼感、言葉に対する基本的な信頼感が、成長の過程で失われていきます。どうせ願っても、その願いはかなえられることはないのだということが、幼児のこころのなかで、確かな気持ちとして残っていくわけです。
イエスさまの時代の人たちも、「願いはかなえられないものなのだ」という思いを持っていた人たちがたくさんいただろうと思います。
いろいろな悲しい出来事や苦しい出来事、つらい思いをすることがあっただろう。もうだれも信頼することができない。世の中にはたくさんの人がいるのだから、神さまだってわたしのことなど心配している暇はないに違いない。だから希望を持つなんてことは考えないで、ただただ一日が過ぎていけばそれでいいんだ。そんなふうにあなたたちは思っているかも知れない。でもそれはやっぱり違うよ。神さまはあなたのことを愛しておられるのだ。あなたのことを大切な一人として見ていてくださり、あなたのことを愛してくださっているのだ。だから神さまに願いなさい。神さまに祈りなさい。神さまが共にいてくださることを信じなさい。「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる」。
聖霊でもって私たちを祝福し、私たちを用いてくださる神さまがおられます。神さまにお委ねして、安心して歩んでいきましょう。
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