2016年1月5日火曜日

2015年5月24日

2015年5月24日ペンテコステ礼拝
    「聖霊の充満」 宇野稔牧師
(使徒言行録2章1~14節)

 ペンテコステを迎えました。教会が宣教を開始した日です。今日はペトロを通して聖霊降臨日のメッセージを考えます。
 ペトロはよくパウロと比べられます。パウロが優等生の扱いなのに対して、聖書に登場するペトロは、実に人間臭い失敗をする人物です。もちろん、弟子集団の指導的な働きとか、教会の大黒柱としてのペトロについても記されています。彼はこのように成功と失敗を重ねながら生きてきた人ですが、最後に決定的な失敗をします。それはイエスを否認すること、即ち第祭司の中庭で「おまえはイエスの仲間だろう」と云われるのですが、大声で「私はイエスなど知らない」と3度繰り返すのです。
 これはイエスへの裏切り、同時に時分という人間の否定でした。この言葉は彼の人生から生きる意味を奪ってしまったのです。
 彼が絶望のどん底にいることを自覚した時、自分に注がれている視線を感じます。それはイエスの眼差しでした。その眼差しはペトロにイエスと出会った時の思いや期待を思い起こさせたのです。ペトロは自分の惨めさを自覚すると同時に、そんな惨めな自分をなお愛してくださるイエスの愛に気づき大声で泣いたのでした。ペトロにイエスは聞きます、「あなたは私を愛するか」。それも3度も。ペトロは復活のイエスと出会って新しい生命を生きる決意をします。それはイエスを愛する人生です。
 そして、ペンテコステの日を迎えました。ペトロたちが集まって祈っていると、彼らは言葉には言い表すことの出来ない大きな力を感じたのです。その力とは神が共にいてくださるという確信でした。そして、その神が表に出てイエスの言葉を宣べ伝えよと語りかけたのです。ペトロは決心します、「今度こそイエスを愛するために自分の人生を生きる」と。そして人々に向かって「イエスこそ救い主」と語り始めます。神が共にいてくださるその確信こそ「聖霊のもたらす最も大きな賜物」なのです。
 聖霊に満たされましょう。そして恐れなく私たちの人生を歩もうではありませんか。

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